6軸ジャイロの働きと裏技。

6軸制御(3軸角加速度+3軸加速度)を搭載したヘリ、マルチコプターが増えてきました。

KK2.0ではセルフレベル機能と高度補正機能を使うと6軸制御となります。

高度補正は外乱による上下の加速度を検出し、これに対抗して高度を安定化。

セルフレベル機能はその名の通り自動的に水平姿勢を保つ機能で、3軸の加速度計で重力の掛かる方向を検出し、常に重力に対して水平の姿勢(キャリブレーション時の姿勢)に戻そうとします。
(ヘディングロック(I)制御とセルフレベル動作はぶつかりますが、最終的にセルフレベル動作が勝ちます)

回転翼機ではロングマストのフライバー付きヘリような特性に。

定速移動や風の中でのホバリング、動演技では常に微妙な舵を保持することが必要になるので、セルフレベル機能は無風で移動距離の少ないインドア向けでしょう。

セルフレベルOFFの3軸制御では3軸ヘディングロック制御でフライバーレスヘリと同じ特性になり、自立安定はありませんがスティックから手を離すとその姿勢を維持するので、屋外ではホバリング、上空飛行ともこちらの方が飛ばしやすいと思います。



そしてKK2.0FCを裏返しに装着してセルフレベル機能を使うと、高度制御と同じように加速度計が瞬間的な前後移動に対抗する働きをしてホバリング安定が劇的に向上(体感では通常の3倍)。

裏使用は風の有無にかかわらず効果的ですが、裏返すので高度制御は使えなくなります。

逆に働いてマイナス安定になってしまう本来の動作は、そのぶんジャイロゲインを上げる事によって対応出来るようです。

ピッチ軸に関しては、ツインコプターは胴体がいつも水平なのでセルフレベル機能は働かず、移動防止機能のみが上手く機能します。

ただし静演技程度の姿勢変化なら問題無いものの機体の傾斜が大きくなるほど本来の機能による逆舵が強くなり、突風などで傾斜が極端に大きくなるとサーボやESCが逆方向にロックされてしまい、こうなると大変危険。

最初は裏使用が本来の使い方だと勘違いしていました、オスプレイの最初の墜落原因はコレだったようです。
(強風で暴れたあと勝手にロールし、一杯に復帰操作しても戻せず墜落)

OpenAero2では3Dモード(ツインコプターでは必須)とセルフレベルの同時使用は不可で、先日のモード転換テストの日もセルフレベルは全く使っていません。




まだ試していませんが、水平を保てば真っ直ぐ飛び続ける固定翼機の方がセルフレベル機能と相性がいいと思います。

OpenAer2はそういう目的で開発されたものでしょう。

上反角効果の小さい機体(アクロ機等)は空力的な自立安定が無く、機体の姿勢を目視で制御し続ける必要がありますが、風による姿勢の乱れは少なく耐風性は良好。

上反角効果の大きい機体(練習機等)は風による姿勢の乱れが大きく風は苦手。
(空力的自立安定は風に吹かれると逆効果)

上反角効果の小さい機体にセルフレベル(OA2ではオートレベル)機能を働かせると自立安定と耐風性を両立でき、スケールジェット、FPV、初歩練習等には非常に有効と思われ、またスイッチ一つでニュートラルな運動性が得られるでしょう。

逆に高翼機のエルロンにヘッドロック制御を働かせると中翼機のようなニュートラルな特性になりますが、強い上反角効果を電子制御で抑えようとしても限界があります。


加速度計は地球の重力の影響を受け続けるため検出値をそのまま出力に反映させるとセルフレベル動作となります。

しかし高度補正と同じように機体の直線移動を防ぐ機能のみを動作させる事ができれば回転翼機の静演技、固定翼機の垂直ホバリング系演技では非常に有効な機能だと思えます。

移動による加速度変化と傾斜による重力変化を完全に分離するのは難しい計算が必要かもしれませんが、加速度の瞬間的な変化率を算出して出力値に反映させれば実現可能なようにも思えます。

現在そのような機能を持った製品があるのかどうかは不明です。





それと、KK2.0フライトコントローラーは電圧低下に弱く、サーボの使用電力に対してBEC容量に余裕が無い場合フライトコントローラーが瞬間停電→シャットダウンしやすく、こうなると再起動するまでノーコン(操縦不能)になってしまうとの事。

そのためKK2.0の「出力端子M1、全入力端子、KK2.0」と「出力端子M2~8」は電源が別系統になっています。

OpenAero2で固定翼機を飛ばす場合や、マルチコプターでサーボを使う機体はFCと同じ電源にサーボを繋がないよう注意が必要でしょう。

オスプレイでは左右のESCから2系統の電源を引いています。

ミニカタナではESCのBECの他に独立BEC(3A)を使用する予定。

また過放電等で電圧が下がった場合も受信機が落ちる前にKK2.0のリセットが掛かってノーコンになるので要注意。

また金属等との接触で基板をショートさせると故障するそうです。
http://www.rcgroups.com/forums/showpost.php?p=23639146&postcount=1029

tag : ラジコン マルチローター KK2.0 ツインコプター マルチコプター

Turnigy9XR 発売

HobbyKingの新型送信機「9XR」、ついに出ましたがあっという間に売り切れたようです。



ベアリング入り、USB端子装備、バックライト付き、モジュール無しで$49.99、機能を考えれば激安。
(tiger22さんの情報によるとUSB接続にはUSBアダプター「USB AVA Programming Device」が必要だそうです、マルチコプター用ジャイロに使うのと同じ物です、なのでKei寅は持ってます)


デザインもメッキが入り高級感が増しました。

裏面は初めて見ましたが、肩スイッチは今まで通り左右各2本ずつ生えていて一安心。

新しいアンテナ一体のガードは背面の突起を守れないので、FrSkyモジュール等の背面にアンテナ基部が突き出すタイプはガードを考えた方がいいかも?



さてこのプロポを使う利点は何と言ってもファームウェア。

旧9Xと違い9XRではファームウェアを書き換える為に追加基板を個人輸入して装着する必要がなくなりました。

標準ファームウェアは画面を見る限り「ER9x」と同じ物のようです。

9X用のオープンソースのカスタムファームウェア「ER9x」や「Open9X」はユーザーの意見を取り入れ日々進化を続けています。

自由自在な設定能力、豊富な機能は国産ハイエンド機以上。

機能、スイッチ、スティック、トリムキー、ボリュームの割り当て、スロー、ディレイ、フライトモード、とにかく自由。

ミキシングの種類も一般的な足し算の他に掛け算や強制置換、カーブ、それらの組み合わせも自在。

各入出力値、テレメトリー情報値、何でもスイッチとして利用可能。

ハード側が8chに制限されていますが、ソフト的には16chあり空きchとして設定に利用可能。

今まで考えられなかったアイデアをいろいろ実現出来ます。

複雑な設定もPC上で設定、シミュレーション出来るので非常に快適。

ヘリのガバナー設定やグライダーのバタフライミキシングも思いのまま、オスプレイの複雑な飛行制御系を実現できたのもカスタム9Xのおかげ。

一度カスタム9Xを使うと他のプロポがとても不自由に感じられます。

この総合性能の高さにしてこの価格は圧倒的だと思います。



FrSkyの新製品「X9D」(未発売、価格不明)も気になっています。

現時点で分かっている事は内蔵モジュール+外付けモジュールで16chに対応、メモリーカード使用可能、大画面液晶。

ER9xから派生したカスタムファームウェアOpenX9Dもすでに開発が進んでいます。

デザインは9XRの方が好きかな。



旧9X最大の泣き所はメモリー容量。

モデル数制限の前に空き容量の制限を受け、複雑な機体なら5機で一杯になります。
(単純な機体なら15機は入るでしょう)

なので設定する時はなるべくデータを食わないよう気を使います。
(同じ動作でも設定のやり方でメモリー消費が違ってきます)

データはUSB直結でPCに出し入れ出来るので何とかなりますが、やはり不便。

9XRのメモリー容量は不明ですが、さてどうでしょう。

tag : Turnigy 9XR ER9X カスタムファームウェア オープンソース ラジコン

デコパネオスプレイ モード転換失敗 大破

屋外テスト2回目、風は2m/s程。

胴体左側と後部のフタは家に置き忘れ。

フライトコントローラー(FC)のファームウェア(FW)をKK2.0(v1.2)からOpenAero2(V1.1 Beta4)に変更しメカが大幅に簡略化。
(OpenAero2は一般飛行機への使用でもヘディングロック制御が従来より強力になっています、グダグダの投稿につきあってFWを変更してくれた開発者のHappysundays氏に大感謝!)

回転翼モードでのホバリング、低速旋回飛行はこの程度の風速なら全く問題なく、普通に楽しいです。



可変ピッチヘリのように激しい操作は禁物ですがハニービークラスの固定ピッチヘリよりもずっと風に強く素直。

頭上げやトルク負けも無く低速旋回飛行はヘリより簡単。

さてここまで来たらしかたありません、覚悟を決めてモード転換テスト。

まず低速前進中にジャイロ制御を切ってみると、それなりに安定している時もありますが大きく姿勢を乱す事もあり、今回はジャイロオンのまま加速する事にします。

直線飛行で少しだけモード転換してみる事にしました。

結果はコチラ


スロットルを上げつつモード切り替えスイッチを固定翼モードに切り替えた途端真下を向き、フルアップの効果もほとんど無くほぼフルパワーで地面にほぼ垂直に激突。

原因を考えてみます。



まずツインコプターの少し特殊なエレベーター制御について考えると、チルト操作は重心から離れた位置でベクタースラストを働かせている状態。

チルトを立て重心が推力線上にある場合機体を回転させる力は働かず、傾斜復元力も無し。

ジャイロ制御を働かせる事によりナセルが地面に対して決められた角度を保ち、そこで初めて高い位置にあるチルト軸による振り子安定が発生し、胴体はナセル角度に関係無く水平を維持。

エレベーターダウン操作をするとI制御(PIDのI、ヘディングロック制御)によりニュートラルが移動し、機体本体はバランスを保ちつつナセルが前傾を維持、機体は前進。

この状態はホウキを掌の上に立てて走るのと似たようなもの。

バランス取りを止めて突然走りだせばホウキは後ろに倒れます。

バランスを取りながらゆっくり加速すればホウキは倒れません。

固定翼モードでは高い場所に位置するチルト軸(推力線)と重心、空力中心とのズレによってピッチダウン(エレベーターダウン)モーメントが発生。

また急加速時に重心と推力線のズレが生むモーメントはさらに強力ですが、ゆっくり加速すれば重力を利用してバランスを制御できます。

ある程度加速すれば尾翼エレベーターが効きはじめるので空力によるモーメントにも対抗できます。

しかし太い跳ね上げ胴体の先に付いている小さな舵面なのでニュートラルは飛ばしてみないと分かりません。



・・・という訳で、今回はあせって回転翼モードで十分な加速をせず、機速が足りないまま強引に固定翼モードに転換してしまい、高い位置のプロペラがヘリのテールローターのように機体を回転させ真下に加速してしまったようです。

向かい風もあまりなく対気速度は僅かでした。

ただし加速時に回転翼モードでナセルを大きく前傾させていくとジャイロの制御方向がおかしくなるはずなので45度位が限界だと思われます。

モード切り替え操作時、回転翼モードで大きくダウンになっている尾翼エレベーターのニュートラルオフセットはナセルチルトと共にはスロー設定でゆっくりと水平に戻るように設定していましたが、これも良くありませんでした。

ジャイロ制御が切れた瞬間、推力によって大きなダウンモーメントが働くので瞬時にダウンオフセットを解除すべきでしょう。

回転翼モードのホバリングではプロペラ仰角とジャイロプリセッション、機体の風圧中心等により前進や向かい風で大きなピッチアップモーメントが働きますが、固定翼モードへ転換時の加速では逆に大きなピッチダウンモーメントが発生。

予想はしていましたが、その力がこれほど大きいとは思いませんでした。

実機のモロッコでの墜落事故も低速、追い風(低い対気速度)でモード転換したのが大きな原因とされています。

ティルトローターのモード転換時は機体に働く力が複雑に変化するので細心の注意が必要なようです。

実機と違いサイクリックピッチ制御でローター面を使った操縦が出来ない固定ピッチ機では実機よりも難しい部分もあります。

しかし今回のテストで固定ピッチでのモード転換も見えてきた気がします。

次のテスト飛行ではジャイロONのままの加減速限界テストから行う必要があるでしょう。

OpenAero2に追加された一括リモートゲイン機能が必要になるかもしれません。

ティルトローターは航空機としてとても興味深い研究対象です。

またツインコプターはマルチコプターの中で最も低コストで(パワーユニットが2組と¥500のサーボ2つでOK)、外でも楽しく飛ばせます。



見た目は大破ですが重要部分はほとんど損傷を免れました。

主翼桁は中央の接着が剥がれただけで動翼やチルトメカも無事、チルト軸の曲がりやサーボのギア欠けも無し。

尾翼も無傷。

空っぽの機首が粉々になって衝撃を吸収してくれたようです。

デコパネの機体に固定ピッチ2発+3サーボのシンプルな機体ですから修復は難しくないでしょう。

フロント上部のハッチも使えそうなので作り直すのは機首ブロックと胴体側面、下面だけかな?

スポンソンや機首の造形は不満の残る仕上がりだったので修正する良い機会、気長に楽しみます。

テーマ : ラジコン
ジャンル : 趣味・実用

tag : ラジコン マルチローター KK2.0 ツインコプター マルチコプター オスプレイ

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Kei寅

Author:Kei寅
King3エアーウルフ、小型発泡機、デコパネ機等の空物ラジコンで遊んでます。

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